Obsidian で使う
hechima 一式を Obsidian(メモアプリ)の プラグインに入れて、そのエディタで日本語を打てるようにしたものです。 デモではなく、ふつうに文章を書けます。
差し替えた層:宿主 / 据え置き:入力・キーマップ・変換・表示
ほかの実験ページは4つの箱のどれかを差し替えたものでしたが、これは箱を一つも差し替えていません。 そのかわり、4つまとめて置き場所のほうを変えました。ブラウザのページの中ではなく、 メモアプリの中で同じものが動いています。
何ができるのか
OSのIMEは使いません。変換エンジン(Mozc の WebAssembly ビルド)はプラグインの中に入っています。 つまりiPadでも薙刀式やAZIK、月配列で日本語が打てます — 本来ならOSが対応していない限り不可能なことです。
- 配列:ローマ字・Colemak・AZIK・月配列2-263・薙刀式v18・NICOLA・親指ぴゅん の7方式を同梱。 配列とキーボード(JIS / US)は別々に選びます — 配列が決めるのは「左親指」などの役で、それをどの物理キーに置くかは キーボードや環境の側の話だからです。既定が手元で届かないときは、 設定の「押して割り当て」で好きなキーに振り直せます
- 自分の配列を足せます:ノートの中の
hechima/keymaps/に JSON を置くだけで一覧に出ます(このフォルダはプラグインが用意します)。 保存した瞬間に反映されるので、書き換えながら打ち比べられます。 同じ名前なら同梱版より自分のものが優先されます - 同時打鍵:薙刀式の相互シフト、NICOLAの親指シフト。 ただしエディタが離鍵(keyup)を返す環境でだけ成立します(下記)。 NICOLAはiPadだと親指キーが片方しか取れず、実用になりません(理由も下記)
- 親指ぴゅん:親指シフトキーボードエミュレータ(遠藤諭)の ATキーボード版を、当時のアセンブリから起こしたものです。 1989年から続くソフトで、写経したのは1992年のDOS/V版。 スペース1本の単独シフトで、濁点はL字エンター左のキーで後から付けます。 iPadでも成立する数少ない親指シフト系です
- 文節の移動・伸縮、確定アンドゥ、再変換、ユーザー辞書
- 学習とユーザー辞書はノートと同じ場所に置いてあるので、 Obsidian Sync がそのまま端末間へ運びます。iPadで覚えた変換がMacに乗ります
環境によって、できることが違います
薙刀式やNICOLAのような同時打鍵は、エディタが離鍵を返す環境でしか原理的に成立しません。 押下しか来ないと「Dを押しながらx」と「Dを打ってからx」が同じイベントの並びになり、 区別そのものが不可能だからです。実機で測った結果がこれです。
- パソコン(Windows / Mac / Linux):変換・同時打鍵ともに動きます
- iPad + 外付けキーボード:同上。ただし親指シフトに使えるキーは実質スペースだけ — 無変換・変換・英数・かなはiPadOSが入力ソース切替に予約していて、アプリまで届きません。 Altも文字キーとの同時押しをOSが奪います。NICOLAは左右2つの親指キーで面を3つ作る方式なので、 片方しか無いと面が半分落ちます(濁音か拗音のどちらかが打てない)。 iPadなら薙刀式や親指ぴゅん(どちらもスペース1つで成立)か、 AZIK・月配列のような逐次系が向きます。 なお設定でキーボードをUSにすると、NICOLAの左親指はスペースになります。 ただし右親指は依然として取れないので、NICOLAが実用になるわけではありません
- Androidスマホ + Bluetoothキーボード:変換は動きます。同時打鍵は未対応(情報は届いているので、いずれ)
- ChromeOSのAndroid版アプリ:変換は動きます。同時打鍵は不可(離鍵が来ないため)
親指シフトのキーは設定で「押して割り当て」ができます。この画面はそのまま可用性の確認にもなっていて、 押しても反応しないキーは、その端末では使えないキーだと分かります。
入れ方
まだ早期のものなので、ストアには出していません。配布は
BRAT
(Obsidianのベータ版プラグイン導入ツール)経由です。
BRATの「Add beta plugin」に msonrm/obsidian-hechima を指定してください。
iPad単体で完結します。
変換エンジンと辞書(あわせて約20MB)は初回に自動で取得します。 落としたものは端末内に持つので、2回目からは取りに行きません。 手順の詳細と、うまくいかないときの切り分け方は 配布先のREADMEにあります。
試して不具合を教えていただけるとありがたいです。 このラボのページと違って、こちらは毎日の書き物に使うものなので、 実際に使った人からしか出てこない不具合があります。